キャスター宮川俊二のやさいな生活 - ちょっと粋なワイン&グルメブログ

2011 年 10 月のアーカイブ

まさに「ナオキの部屋」

2011年10月31日(月)

最近、僕がよく出かけるのが麻布十番のイタリアン「ラパルタメント・ディ・ナオキ」。

横江直紀シェフが独立して今年1月に始められた店。

カウンターを挟んでナオキさんとお話しながらいたただくイタリアンは格別。

 

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コースが6500円から。

カジュアルなワインにすれば1人1万円でいただける嬉しい店です。

お皿の周りに飛び散っているように見えるのはフォアグラ。

何か、失敗作かと思っちゃった(笑)

しっかりイタリアンの濃さ。

 

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ワインはほとんど1万円以下のカジュアルなワインですから、

料理の力に合わせ、マリアージュしたい時は持ち込みをお願いします。

今回はラ・リコルマの2007年。パーカー・ポイント96点でしたの持ち込み。

BBグラーツの白は9000円。

 

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前にシェフをしていらした六本木の「ヴェロニカ」でも、こだわり野菜でした。

シンプルな料理は素材が一番。

 

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トリッパは、僕にはけっこう難しい食材ですが、これはカリカリ、

おこげが、また美味しいんです。

 

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パスタは汐留の「ロッジア」の頃から好きだった、うどんのような食感の麺。

 

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魚は表面をカリカリに逆立てる本格調理。

 

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ブラッド・オレンジのグラニテでお休みして・・・

 

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でも、オジさんにはけっこうな量ですので、肉は少なめに。

 

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それでも、デザートが、こんなアート風。

青森産ハーブ・ティーの生葉がまた素晴らしく。

 

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国際的デザイナー、橋本夕紀夫さんの店舗デザイン。

ナオキさんのファンですから、お友達価格でやってくださったそうです。

「ナオキの部屋」なら、シャワーが要るだろうと、トイレに付けたシャワー。

何故かピンク(笑)。

ただし、まだ、どなたも使ったことがないそうですよ。

 

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ナオキさんお一人でやっていらっしゃいますから、カウンター8人くらいが限界。

予約が取れないこともあります。

客とシェフがカウンターを挟んで、語り合いながら作り、食べる料理、これがすごく落ち着きます。

 

皆さんも「ナオキの部屋」へ、どうぞ。

伝統が生きる「シェ・松尾」

2011年10月27日(木)

松濤の「シェ・松尾」で取材を受けながら、ランチをいただけるという幸運に恵まれました。

能勢和英さんのあとを継がれたシェフがシェ松尾の伝統をきっちり守っていらっしゃいます。

オーナーの松尾さんも今は松濤で料理のチェック。

初めてお会いした松尾シェフのハンサムでいらしゃること!

そのオーラに圧倒されたのでした。

 

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北海道産毛蟹とアボカドのタンバル

林檎のクーリーとオーガニックサラダとともに

ソムリエの田野さんがシャンパーニュ、アンリ・ジローのエスプリで合わせてくださいました。

 

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フランス産エスカルゴとモリーユ茸のプティ・ポ  パセリ風味 シェ松尾嗜好

シェ松尾では是非召し上がっていただきたいひと皿!

 

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マロンのヴルーテとフォアグラのコンポジション ルビーポルト酒のエッセンス

濃厚にしてエレガント、フランス料理の素晴らしさ、ですね

 

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鹿児島産真鯛のクレピネット包み エピス風味の赤ワインソース

イチジクと2種の葡萄のグラッセと共に

 

シャーベットでちょっとお休みして

でも、このフォルム、手を抜かれないですね。

 

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ヴァンデ産仔鴨のロースト エピス風味の赤ワインソース

イチジクと2種の葡萄のグラッセとともに

仔鴨と葡萄、イチジクを少しずつ・・・爽やかにいただけます。

 

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デザート、お皿のステンド・グラス風の模様もクリームやソースなんです。

食べるのが勿体ないくらい。

 

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シェ松尾、ちょっとハードルが高いと思われる方も、ランチですとお値段もそこそこ。

ゆったり緑を眺めながら午後のひとときを、いかがですか?

ここに松尾シェフが立たれると、それはそれは絵になりますよ。

 

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八芳園「壺中庵」女将、岸尚子さんの呼び掛けで、

釜石「宝来館」女将 岩崎昭子さんのお話を聞く会を開かせていただきました。

岩崎さんは、旅館が大津波に襲われ、間一髪、避難される映像が大きな反響を呼びました。

会に出席された皆さんに、その映像をご覧いただくことにしました。

岩崎さんも、今は見ることができます、とご了解くださいましたので。

 

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ニュースでは全員無事、と伝えていますが、救助されるまでには奇跡のドラマがあったそうです。

裏山まで辿り着く前に波に飲みこまれ、一旦沈み、浮き上がり、

「生きなければ」という強い意志が湧いてくるまで意識の浮遊状態があったこと。

一緒に逃げてきたおばあちゃんがバスの下で「もうダメだ」と言うのを励まして救ったこと。

水中で、そんな話が出来たのは、津波に渦があって、空間ができていたのではないかということ。

何か頭に被さっていたものを取って顔を出したそうですが、それはひっくり返ったボートではなかったかと、

その空間で息ができていたのかもしれません。

 

津波の脅威、数日間の孤立を経ての救出、旅館を避難所として提供し、近所の人たちとの頑張り・・・

東北訛りの素朴な語りで聞かされる被災の現実に、参加された皆さんも涙をこらえ、

聞き入っていらっしゃいました。

進行役の僕も、涙を流しては被災された方、今、耐えていらっしゃる方に失礼だと、

こみ上げるものを必死で抑えました。

 

幼稚園でお母さんの迎えを待ちながら、お母さんを波にさらわれた5歳の子供が、

「お母さんは、泳ぎが上手だったから、頑張って、泳いで、泳いで、迎えに来てくれていたんだね。」

 

「かわいそうな子供を出さない」「かわいそうなお母さんを出さない」、

そう思っても自然の猛威は、それをゆるしてくれません。

 

発見されたご遺体の中には、身体を縄で柱に縛り付けた方がいらっしゃったそうです。

漁師さんの間では、遭難した時、行方不明になってしまっては、仲間に迷惑をかける、

そこで身体を船に縛り付けるのだと言われます。

津波が襲ってきた時、避難が間に合わないと覚悟した漁師さんは、海の男の掟に倣い、

家の柱に自らを縛り付けられたのでしょう。

そして、願いの通り、ご遺体は発見されました・・・

 

僕が釜石に伺った時、地元の方が「津波は他人を助けちゃあいけないんです」と言われました。

共通語で話されると、ちょっと冷たく感じられました。

岩崎さんに今回、「てんでんこ」という言葉を教わりました。

津波は、それぞれが、「てんでん」が、生き残ることが大切という代々の言い伝えだそうです。

それだけ、この地の皆さんは、津波と向き合って暮らしてきました。

しかし、「てんでんこ」と言いながら、なかなかできることではありません。

たくさんの方が、ひとを助ける為に自らの命を落とされました。

 

「それでも、何故、そんな土地に住み続けるのか、不思議でしょ?」と岩崎さん。

「やはり、何かが、ここに住みなさい、と言っているみたいなんです」

 

そんな「何か」を感じる人たちが、集団移転、高台移転に踏み切れるか、

僕たちもその「思い」を共有しながら、復興の道筋をご一緒に考えていかなければならないのでしょう。

 

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今、何が必要か・・・

あれから7ヶ月余り、共同の避難所から仮設住宅に移られ、ほっとされる反面、

家族を失った方々は個室に入り、深い孤独感にとらわれているそうです。

話を聞いてもらえるだけでもいい・・・

物も必要ですが、喪失感に苛まれていらっしゃる方々の心には、何かの支えが必要です。

 

二重ローン問題はようやく法案が通りそうです。

しかし、今は公共工事が優先され、商業施設や住宅には機械も職人さんの手も回りません。

宝来館」の再開もまだまだ・・・

豊富な海の幸をいただくには、もう少し時間がかかりそうです。

上海蟹の季節です

2011年10月20日(木)

この季節は何といっても上海蟹。

皆さんからお勧めいただいた「王宝和大酒店」は満席。

ホテルのコンシェルジュに2番目のお勧めはどこか聞き、「図安蟹味館」を予約してもらいました。

日本のガイドブックにも出ている有名店。

 

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名産地、陽澄湖に自社の養殖池を持つ、と謳ってあります。

店の入口。水槽の網にカニがよじ登っています。

  

上海蟹とフカヒレのコースを注文。

ところが、この店では、僕たちが考えるコース料理とはサービスの仕方が違うのです。

日本なら「冷たいものは、冷たく」というのが普通のサービスですが、

何もかも、ドーンと。

締めに炒飯、と思っても、皆、一緒に出てくるので、食べる時は、もう冷めています。

 

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フカヒレはやはり温かくないと!

チンゲン菜炒めを温かい内に食べることはあきらめ、フカヒレ・スープを。

味はまあまあ、です。

 

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出てきました!

上海蟹。

これも熱い内に。

すると犠牲になるのが、小籠包。

カニ味噌炒めの冷えたものは、臭いが気になって、手をつけませんでした。

このような店ではコースではなく、単品で3種類くらいを頼まれるのが無難です。

ただし、次々、追加注文すると料理長は怒るそうです(笑)。

 

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翌日、上海の富裕層、社長さん二人に案内していただいた店が「美林閣」。

チェーン店だそうですが、ここは、ちゃんと冷菜から、時間を置いて、数品ずつ出てきました。

 

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モダーン・チャイニーズという感じで、日本人にはこちらの方が口に合います。

4種類の肉の味付け。

美味しいです。

 

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でも、サービスは素朴な少女たちが、慣れない手つきで。

ワインも目の前をクロスして注がれます。

上海の社長さんが、お客様の左にグラスがある時は左からサービスするのよ、と指導。

僕もボトルの持ち方を伝授!?

今、上海市内は富裕層、中間層の住民ばかりになって、給料が半分くらいのサービス係りは

地方から出てきた人の仕事になっているのだそうです。

 

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料理は味だけではありません。

そのサービスで生きたり死んだりします。

料理を作るだけでなく、どう提供するか、サービス教育の面で、日本がお手伝いできることは

いっぱいありそうです。

JEAN GEORGES SHANGHAI

2011年10月19日(水)

久しぶりの上海。

外灘三号4Fの「JEAN GEORGES」でランチをいただきました。

ニューヨークのミシュラン3つ星レストランのアジア初進出。

とは言え、NYの独創的な料理とは全く別物とお考えください。

 

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かつての外国人租界地の建物を活かした、この空間。

いかにもオールド上海。

窓からニュー上海の象徴、テレビ塔や超高層ビル群が望めます。

先ず、ここに座るだけで、お金を払ってあげたいくらい(当然、料金に反映していますが)。

 

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フォアグラはカリッと、生地の軟らかさと食感の違いが楽しめます。

美味しいです。

 

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スープはカボチャの濃厚なもの。

日本人には濃いかもしれませんが、しっかりした味付けが好きな人にはお勧め。

 

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スズキですが、なかなか美味しいです。

ただ、下に敷いてあるのはディジョン産みたいなマスタード。

まさか、そのままディジョンではないでしょうが、ちょっと驚き。

でも、不思議とイケます。

今度、家でも使ってみましょう。

 

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でも、マスタードは三ツ星の料理ではないだろう、とちょっと疑問を感じ始め、

メインの肉で、あれっ?

玉ねぎのフライがこんなに盛り上げられ、何かアメリカのレストランみたい。

友人はオニオンをぺろりと平らげましたが、僕は、半分、残してしまいました。

 

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ワインはグラスで。

中国産のピノ・ノワールがありましたので注文すると、「肉料理には合わない」と、

ソムリエはちゃんとアドバイスしてくれました。

シャンパーニュはベルエポックのNVとビンテージが2種類しかありません。

もちろんNVにしましたがそれでも1杯2000円くらいになりますので、がぶ飲みにはご注意を。

ランチコースが6000円くらいですから、バランスを考えるとワインは控えめになっちゃいますね。

 

デザートは、ちょっと参りました。

ファミレス並みというとファミレスに怒られるくらい、チョコレート・ケーキの硬く、

アイスクリームの甘いこと!

一口つけただけで断念しました。

 

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料理はアメリカ風のカジュアル。

でも、この歴史的建造物を活かしたインテリア、暗くて足元注意ですが(笑)

一度は味わいたい上海の魅力です。

 

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